・KMAPによる飛行特性解析を行うためには,KMAP用のインプットデータが必要です.
このインプットデータを作成するには,次の2つの方法があります.
⇒ <方法1> 飛行性能要求値を設定して,それを満足する飛行機を設計する方法.
この方法については下記をご覧ください.
<方法2> 解析したい飛行機の機体形状データをインプットデータに反映して,
それを用いて直接飛行特性解析を行う方法.
この2つの方法ともに,機体形状データをインプットデータに反映する部分は同じです.方法2では,
そのインプットデータを直接飛行特性解析する方法ですが,方法1では,そのインプットデータ基に,
飛行性能要求値を設定してそれを満足する飛行機を探索した結果を反映したインプットデータを用いる
方法です.機体形状データをインプットデータに反映する方法を以下に示します.
次の4つのデータをインプットデータに反映します.
・主翼,フラップ,エルロン
・水平尾翼,エレベータ
・垂直尾翼,ラダー
・胴体形状
具体的に入力する機体形状データは次の図に示すデータです.
<機体形状データ>
<主翼および尾翼の上反角> <主翼の断面形状>
これらの機体形状データをユーザが最初から作るのは大変な作業となります.そこで,以下のように
例題の飛行機形状を用いて,それを修正することでデータを作ると簡単です.
【ローカルディスクC:\KMAPホルダー内に,“KMAP**実行スタートファイル.BAT”があるので,これを
ダブルクリックすると,KMAP**のプログラムが起動し次のように表示されます.】
@KMAPの起動
############## < KMAP** 解析内容選択 > ##############
(2015.*.*)
0 : 航空機,ロボット,工作機械,自動車,船および水中ビークル
の運動,制御,振動,最適化解析
(詳細は,参考図書@〜L を参照下さい)
2 : 有限要素法(FEM)による構造物の弾性解析
(詳細は,参考図書E を参照下さい)
3 : 差分法(FDM)による流体,熱の流れの解析
(詳細は,参考図書E を参照下さい)
7 : KMAP変更内容の履歴
8 : 注意事項の表示
9 : 終了
######################################################
●何を解析しますか? 0, 2, 3, 7, 8, 9を選択 -->
【ここで,“0”をキーインすると次のように表示されます.】
A解析分野の選択
********************************************************
[1] : 航空機,ロボット,工作機械,自動車,船および水中ビークル
の運動,制御,振動,最適化解析
********************************************************
1 : 一般(下記以外) ⇒ 航空機の運動・制御系解析
2 :「CDES」 ⇒ 航空機の新規設計
3 :「CDES.WAT」 ⇒ 水中ビークルの運動・制御系解析
4 :「EIGE」 ⇒ ・基礎的な制御工学の問題
・振動工学の問題
・最適化問題
・ロボットの制御
・自動車の制御
・船の制御
・Z接続法ゲイン最適化の問題
5 :「EIGE.MEC」 ⇒ 工作機械の制御解析
6 :「HAYA」 ⇒ キーインなしで航空機シミュレーション
13 : シミュレーションデータの保存と加工
(-1): (戻る)
********************************************************
(飛行機設計なら2を入力)
●上記の解析内容 1〜 を選択 -->
【ここで,“2”をキーインすると次のように表示されます.】
B飛行機設計のメニュー選択
****************< どんな飛行機を設計しますか? >*************
通常機 (燃料重量が変化)
11 : 新規設計
または 既存機で自重一定で航続距離指定
(“自重の取り扱い”にて指定する)
13 : 飛行性能計算 (既存機体について単に飛行性能計算)
(含む,飛行特性解析,シミュレーション,
制御系安定解析,空力係数推算)
重量が一定 (電池式や人力飛行機など)
21 : 飛行性能計算 (機体形状を決めて単に飛行性能計算)
(-1): (戻る)
==========================================================
pdf資料(表示)
101 : KMAPの関数(一覧表)
102 : KMAPの関数(説明書)
103 : (飛行機形状データの説明書)
104 : (機体データEや一般的注意事項など)
**********************************************************
(不明時は11を入力)
●上記の 11〜 を選択 -->
【ここで,“13”をキーインすると次のように表示されます.】
C機体規模のメニュー選択
*******************< 機体の大きさについて >****************
乗客数 : 番号 : 内 容
----------------:------:-----------------------------------
〜 10人 : 1 : 4人乗り軽飛行機
: 2 : 10人乗り軽飛行機
----------------:------:-----------------------------------
: 3 : CRJ200 タイプ
11人〜 50人 : 4 : 主翼プロペラ2発例
: 5 : 機首プロペラ機例
----------------:------:-----------------------------------
: 6 : CRJ700 タイプ
51人〜100人 : 7 : E-170 タイプ
: 8 : E-170 タイプ(姿勢保持)
: 9 : E-190 タイプ
----------------:------:-----------------------------------
: 10 : B717-200 タイプ
101人〜150人 : 11 : B737-700 タイプ
: 12 : A320-200 タイプ
----------------:------:-----------------------------------
151人〜200人 : 13 : B737-800 タイプ
----------------:------:-----------------------------------
: 14 : B787-8 タイプ
201人〜300人 : 15 : B767-300 タイプ
: 16 : A330-300 タイプ
----------------:------:-----------------------------------
301人〜400人 : 17 : A340-600 タイプ
: 18 : B777-200 タイプ(制御なし)
: 19 : B777-200 タイプ(姿勢保持)
: 20 : B777-200 タイプ(姿勢保持,垂直離陸)
: 21 : B777-200 タイプ(姿勢保持,ホバリング飛行)
----------------:------:-----------------------------------
401人〜500人 : 22 : B747-8IC タイプ
: 23 : 胴体尾翼エンジン3発例
----------------:------:-----------------------------------
500人〜 : 24 : B747-400 タイプ
: 25 : A380-800 タイプ
----------------:------:-----------------------------------
特殊な機体 : 31 : 水平尾翼のない機体
: 32 : 先尾翼機
: 33 : 横操縦にフラッペロンを用いた機体
================:======:===================================
: 97 : 既存のファイルでそのまま解析実行
: 98 : 既存のファイルをコピー利用して新規作成
その他 : 99 : 例題ファイル(下記にリスト表示される)を
: コピー利用して新規作成
: -1 : (戻る)
==========================================================
pdf資料(表示)
101 : KMAPの関数(一覧表)
102 : KMAPの関数(説明書)
103 : 飛行機形状データの説明書
104 : 機体データEや一般的注意事項など
**********************************************************
(不明時は18を入力)
---------------------------------------
【初学者への使い方説明】
・ユーザがインプットデータを最初から作っていくのはミスが入りやすい
と思いますので,例題をコピーしてそれを修正しながら作っていくのこ
とをお勧めします.
・例題を利用する場合,次の2つの方法があります.
⇒@例題ファイルからコピー利用(=99)する方法.これまでKMAP設計
関連の参考書に掲載している例題が全て利用可能です.
⇒A上記表から,想定している乗客数に近い機体,または同タイプ
の機体をコピー利用(=1〜33)する方法.
・作成済みのインプットデータを用いる場合,次の2つの方法があります.
⇒@作成済みファイルでそのまま利用(=97)する方法
⇒A作成済みファイルをコピーして利用(=98)する方法
---------------------------------------
●上記の番号 1〜 を選択 -->
【ここで,既に機体形状の設定が完了しているインプットデータファイルが作成済み
の場合は,“97”とキーインするとそのファイルを選択することができます.
ここでは,例題ファイルを利用してそれを修正する場合の例として“18”とキーイン
すると次のように表示されます.】
D例題をコピーして新しいファイル名を付ける
**********< 新しいファイル名入力してください >**********************
(現在のファイル名):CDES.B777-200.Y120505.DAT
入力例:CDES.○○○.DAT (○○○のみ記入,文字数は任意)
***************************************************************
●新しいファイル名を入力 (不明時は0入力)(-1は戻る) -->
【ここで,例として“0”をキーインすると,新しいファイル名が
“CDES.O.DAT”として準備されます.そして,次のように表示されます.】
E機体形状データを使うかどうかの選択
*******************************************************************
<< 機体形状データを使うか,読み飛ばすかの設定を変更しますか? >>
(機体形状が確定した後,制御則の設計解析を重点的に行う場合や,)
(空力係数をユーザが修正する場合は“読み飛ばす”を選択する. )
現在の設定:(形状データを使う)
□□□□□□□□□□□□
(ユーザが修正したデータは消えますのでご注意ください.)
設定を変更しますか? ⇒No(=0), Yes(=1)
*******************************************************************
(不明時は0入力)
---------------------------------------
【初学者への使い方説明】
・この機体形状データを使うかどうかを設定する理由を以下に説明します.
通常は,インプットデータに記述された機体形状データを用いて空力係数
などが推算され,その結果がインプットデータに反映されますが,
ユーザが別途推算したデータをインプットデータに入れて用いることも
可能です.ところが,再度解析をすると形状データから空力係数などが
推算されるため,ユーザが入れたデータが上書きされてしまいます.
そこで,機体データを読み飛ばす機能を設定しておくとユーザデータが
上書きされることを防止することができます.
---------------------------------------
----(INPUT)---- 変更 =
【ここでは,機体形状データは使うとして“0”をキーインすると次のように表示されます.】
F例題データの機体形状を修正
========================( 機体形状概略設定 )==============================
51 = 主翼のアスペクト比(面積一定) 52 = 主翼面積(アスペクト比一定)
53 = 主翼面積(翼幅一定)
61 = 水平尾翼のアスペクト比(面積一定) 62 = 水平尾翼面積(アスペクト比一定)
63 = 水平尾翼面積(翼幅一定)
71 = 垂直尾翼のアスペクト比(面積一定) 72 = 垂直尾翼面積(アスペクト比一定)
73 = 垂直尾翼面積(翼幅一定)
81 = 胴体を長く 82 = 胴体を太く
=======================================================================
(形状確認は,エクセル図“KMAP(機体図)*.xls”にてデータ更新してください.)
●上記修正(番号キーイン), 細部データ設定へ(=98), 形状確認(=99), 形状確定(=0)
(不明時は0入力)
---------------------------------------
【初学者への使い方説明】
・飛行機を新規設計する場合は,まず機体の形状を決める必要があります.
・使用中のインプットデータの機体形状は“99”で確認すことができます.
・現形状を修正する場合は,上記番号による“機体形状概略設定”による方法と,
“98”による細部データ設定による方法があります.
・形状を変更した場合は“99”にて形状確認ができます.
・形状が確定したら“0”をキーインしてください.
---------------------------------------
【上記メニューは,機体形状データの概略設定の場合です.ここでは,より細かな形状設定が
できる細部データ設定メニューに移動するとして“98”をキーインすると次のように表示されます.】
F-1 細部データによる機体形状の修正
==========================( 細部データ設定 )============================
1 = 主翼の面積 16 = 水平尾翼後端を胴体後端から
2 = 主翼のスパン 前方へ移動
3 = 主翼の先細比 17 = 水平尾翼の断面形状
4 = 主翼の前縁後退角 18 = エレベータ形状
(後縁付け根の後退角を指定する 19 = 垂直尾翼の面積
場合も"4"を選択) 20 = 垂直尾翼のスパン
5 = 主翼の上反角 21 = 垂直尾翼の先細比
6 = 主翼の主翼上下位置 22 = 垂直尾翼の前縁後退角および
7 = 主翼の断面形状 ドーサルフィン
8 = フラップ形状 23 = 垂直尾翼後端を胴体後端から
(CLmax計算用フラップ角とフラップ型式 前方へ移動
も設定要(後で表示)) 24 = 垂直尾翼の断面形状
9 = エルロン形状 25 = ラダー形状
10 = 水平尾翼の面積 26 = 胴体長さ
11 = 水平尾翼のスパン 27 = 機首部長さ
12 = 水平尾翼の先細比 28 = 機首を除く前胴部長さ
13 = 水平尾翼の前縁後退角 29 = 胴体直径および前胴細部
14 = 水平尾翼の上反角 30 = エンジン取付
15 = 水平尾翼の水尾上下位置 31 = ウイングレット取付
===================================================================
(形状確認は,エクセル図“KMAP(機体図)*.xls”にてデータ更新してください.)
●上記修正(番号キーイン), 概略設定に戻る(=98), 形状確認(=99), 形状確定(=0)
【上記メニューによって,例題の機体形状データを利用して,自分の設計機体形状に修正します.
形状を修正したら,形状確認のため“99”とキーインするとExcelの
ファイル名“KMAP(機体図)8.xls”が表示されますので,そのExcelファイルを立ち上げて,データ
更新すると,修正した機体の3面図が表示されます.】
【機体形状データの修正が満足いく結果となった場合,形状確定として“0”とキーインすると
機体形状データのインプットデータへの反映が完了します.】
その結果,次のような機体3面図が得られます.
<機体3面図>
機体形状データのインプットデータへの反映が完了したので,これを基に縦系の飛行特性解析
を実施する方法を以下説明します.
【機体形状データの修正が完了すると,次のように表示されます.】
G縦静安定量の指定
************************************************
重心最後方の縦静安定量を下記から指定してください
(脚位置,重心許容範囲を計算します)
0 : 縦静安定 5%MAC, CAP(CAT C=0.16)考慮
1 : 縦静安定 5%MAC, CAP考慮しない
2 : 縦静安定 M %MAC, CAP(CAT C=0.16)考慮
3 : 縦静安定 M %MAC, CAP考慮しない
(Mを入力)
************************************************
(不明時は0入力)
---------------------------------------
【初学者への使い方説明】
・縦静安定とは,迎角が増加した際に自然と元の迎角に戻す性質です.
・その原理は,迎角が増加したときに発生する揚力の作用点(空力中心)よりも
重心が前方にあるとき機首下げのモーメントが生じることによります.
・縦静安定5%MACとは,平均翼弦の5%だけ重心が前にあることを表し,この
量をスタティックマージンといいます.
・一方,CAP(control anticipation parameter)は運動安定余裕(マニューバ
マージン)に比例した量で重心後方限界の1つです.CAPは胴体が長いと影響
が大きくなり重心後方限界が厳しくなりますが,まずは“0”を選択ください.
---------------------------------------
【ここでは,縦静安定量(スタティックマージンテック)は5%として,“0”とキーインします.】
次に,飛行性能解析の条件を設定しましょう.次の示す5つです.
(ア) 乗員・乗客数
(イ) ペイロード
(ウ) 巡航の飛行条件
(エ) エンジンの燃費
(オ) 最大揚力係数計算用のフラップ角
【具体的には,次の表で修正したい項目を番号をキーインして行います.】
H飛行性能要求値の設定
****************<< 4.1 性能要求値の設定(M≦0.85) >>*****************
1 乗員・乗客数 (1名100kgfと仮定) Npassen = 0.40000E+03 (名)
2 ペイロード(除く乗客) Wpay = 0.84884E+01 (tf)
4 巡航時の高度 Hp = 0.35000E+05 (ft)
5 巡航マッハ数 M = 0.84000E+00 (−)
(等価速度VKEAS= 0.26955E+03 (kt) 真速度Vtrue= 0.24909E+03 (m/s))
7 巡航時推力1kgfあたりの燃料消費率 bJ = 0.56000E+00 (kgf/hr)
11 CLmaxTO計算用のフラップ角 δfmaxTO = 0.10000E+02 (deg)
12 CLmaxLD計算用のフラップ角 δfmaxLD = 0.50000E+02 (deg)
*****************************************************************
(ここで,性能要求の細部を指定してください.)
●何を修正しますか? (番号キーイン), 修正なし(完了)=0
【ここでは,変更なし
として“0”とキーインします.その結果,次のように表示されます.】
I離陸重量,自重,燃料量,離陸推力などの設定
***********<< 4.2 空力推算用機体諸元データの設定 >>**************
(A.1) 離着陸検討用データ
1 CLmax計算用高度 Hp = 0.15000E+01 (1000ft)
3 CLmax計算用速度 VKEAS = 0.16500E+03 (kt)
4 離陸重量 Wto = 0.24700E+03 (tf)
5 自重 Wemp = 0.10725E+03 (tf)
6 燃料量 Fuel = 0.11700E+03 (キロリットル)
7 離陸推力 Tto = 0.70000E+02 (tf)
8 フラップ型式 (=9--> CLmax読込み) NFTYPE = 1 (−)
( NFTYPE=0--> なし, NFTYPE=1--> best 2-slot )
( NFTYPE=2--> 1-slot, NFTYPE=3--> plane )
*****************************************************************
●何を修正しますか? (番号キーイン), 修正なし(完了)=0
(不明時は0入力)(この値を用いて解析します)(-1で前に戻ります)
---------------------------------------
【初学者への使い方説明】
・離陸重量(=4): 離陸重量を増やすとペイロード(除く乗客)が増える. 離陸重量
を減らすとペイロード(除く乗客)が減り,次に燃料量が減る.
・自重(=5): 次の2つのケースが選択できます.
@統計値を増減したデータで自重を新に設定する.
A自重を直接入力する. ⇒ 自重を増やすとペイロード(除く乗客)が減り,
次に燃料量が減る. 自重を減らすとペイロード(除く乗客)が増える.
・燃料量(=6): 次の2つのケースが選択できます.
@離陸重量一定の場合 ⇒ 燃料量を増やすとペイロード(除く乗客)が減り,
次に燃料量が制限される. 燃料量を減らすとペイロード(除く乗客)が増える.
A離陸重量が変化する場合 ⇒ 燃料量を増減すると単に離陸重量が増減する.
---------------------------------------
【ここでは,修正はなしとして“0”とキーインします.その結果,
次のように表示されます.】
Jインプットデータの修正(前半部)
*************<< インプットデータ修正)(前半部) >>***************
1 = 機体重量 : W = 0.1610E+06 (kgf) (←着陸重量です)
(重量,慣性モーメントをインプットデータの値に戻すには“18”をキーイン)
2 = 重心 : CG = 0.2500E+02 (%)
3 = 慣性モーメント : 重量,スパンおよび胴体長による推定値です)
(慣性モーメントを入力する場合は“3”をキーイン)
4 = 翼面積 : S = 0.4280E+03 (m2)
5 = スパンの修正: b = 0.6090E+02 (m)
および エルロン,ラダーを直接力,直接モーメントの舵面にするかの選択
6 = 平均翼弦 : CBAR= 0.7950E+01 (m)
および エレベータを直接力,直接モーメントの舵面にするかの選択
7 = 計算時間(tmax≧40秒(航空機),≧4秒(EIGE解析))
8 = センサー位置
9 = エンジンジャイロモーメント,エンジン推力線角度
10 = uガスト(外乱)入力
11 = vガスト(外乱)入力
12 = wガスト(外乱)入力
13 = 外力入力
14 = パラシュートデータ
15 = 滑走路位置: Latitude = 0.3514D+02 Longitude = 0.1370D+03
Yaw = 0.0000E+00 (deg)
16 = データ名(インプットデータの1行目)
17 = 飛行方式 (垂直離陸,ホバリングなど) の設定
18 = 重量,慣性モーメントをインプットデータの値に戻す
19 = デバッグ時間(運動方程式)
**********************************************************
●何を修正しますか? (番号キーイン), 修正なし(完了)=0
【ここでは,修正はなしとして“0”とキーインします.その結果,
次のように表示されます.】
Kインプットデータの修正(後半部)
*****************<< インプットデータ修正)(後半部) >>*************************
1 = 制御則
(・制御ブロック図における各ブロックの入出力関係をインプットデータに記述 )
(・Z接続法ゲイン最適化を行う場合は“1”を選択してください.)
2 = 初期飛行条件 (高度,速度,G), 脚UP/DN, トリム計算
3 = パイロット操舵
(・U1〜U5を時間の折れ線関数として設定して利用できる )
4 = デバッグ時間(制御則部)
(・シミュレーション時に各状態変数を0.1秒毎に表示する開始時間 )
5 = 空力(MACH関数)
6 = 空力(MACH,ALP関数)
7 = 空力(MACH,Hp関数)
8 = 補間関数のデータ作成・修正
(・補間関数を利用するには,制御則修正(行追加)にて関数F48で設定)
9 = トリムをフラップで行う場合は ⇒“9”を選択!
(・水平尾翼なしの場合は自動的にフラップでトリムするので不要)
参考(@Z500, X50, H500, U40, R40, E80, D4 まで可能. 制御則は900行まで可能.)
(A変数Zは,リミッタ関数以外は2回以上定義しないこと. )
(B舵角Z1=δe, Z2=δa, Z3=δf, Z4=δr, Z5=δT. 同様にパイロット入力はU1〜U5.)
(Cx,y,z外力(kgf)をZ6,Z7,Z8で追加. x,y,zモーメント(kgf・m)をZ9,Z10,Z11で追加. )
(Dシミュレーション時のガストug,vg,wg(kt)はH491,H492,H493に定義した分も反映される.)
***********************************************************************
●何を修正しますか? (番号キーイン), 修正なし(完了)=0
【ここでは,修正はなしとして“0”とキーインします.これで,
飛行特性解析の条件設定が完了です.次は操縦方法の設定です.】
最後に,操縦方法の設定を行います.次に表示される方法から選択します.
L操縦方法の設定
**************< 飛行機の操縦特性 >*****************
1 : 操縦桿 押し引き操舵 (エレベータ)
2 : 操縦桿 左右操舵 (エルロン)
3 : フラップ 上げ下げ操作
4 : ペダル 左右踏み操作
5 : 推力 増加減少操作
**************< 飛行機の外乱特性 >*****************
6 : 前後ガストug
7 : 上下ガストwg
8 : 横ガストvg
***************************************************
(不明時は1入力)
●上記解析メニーから選択してください
---------------------------------------
【初学者への使い方説明】
・縦系操舵(=1,3,5)では,終了後の「解析結果の表示」の“8”で,
機体固有の縦系の飛行特性解析結果を表示できます.
・横・方向系操舵(=2,4)では,終了後の「解析結果の表示」の“8”
で,機体固有の横・方向系の飛行特性解析結果を表示できます.
---------------------------------------
【ここでは,縦系の飛行特性解析を行うので“1”とキーインします.その結果,
次のように表示されます.】
出力する運動変数の設定
********************************************************
(NAERO=11) 縦δeコントロールシステム解析
●出力キーイン:i=4:u, 5:ALP, 6:q, 7:THE (不明なら7入力)
********************************************************
----(INPUT)---- 出力i=
【ここでは,“7”とキーインします.その結果,次のように解析結果のメニューが表示されます.】
$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$< 解析結果の表示 >$$$$$$$$(KMAP**)$$$$$$$
0 : 結果表示 終了
1 : 安定解析図(f特,根軌跡) (Excelを立ち上げてください)
(極・零点配置,根軌跡,周波数特性などの図が表示できます)
(極・零点の数値データは“9”(安定解析結果)で確認できます)
2 : シミュレーション図(KMAP(時歴)) (Excelを立ち上げてください)
(40秒または200秒のタイムヒストリー図に表示できます)
3 : 機体3面図 (Excelを立ち上げてください)
4 : 飛行性能推算結果 (TES10.DAT)
5 : 空力係数推算結果 (TES5.DAT)
6 : ナイキスト線図 (Excelを立ち上げてください)
7 : シミュレーション図(KMAP(Simu)) (Excelを立ち上げてください)
(Z191〜Z200に定義した値をタイムヒストリー図に表示できます)
8 : 飛行特性解析結果(機体固有) (シミュレーション結果:縦→81, 横方向→82)
88 : 飛行特性解析結果(制御系含み)(シミュレーション結果:縦→881,横方向→882)
9 : 安定解析結果 (TES13.DAT)
10 : その他のExcel図 (Excelを立ち上げてください)
11 : 運動アニメーションを実行(ただし,飛行機と水中ビークルのみ)
(アニメーション開始:[shift]+[S], 終了:[shift]+[E])
(アニメーション表示モード変更:[shift]+[V])
(アニメーション機体拡大:[Q], 縮小:[A])
(アニメーション表示回転:[←],[↑],[→],[↓])
12 : 運動アニメーションの移動量を調節する
13 : シミュレーションデータの保存と加工
14 : 取り扱い説明書(pdf資料)
$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$
●上記解析結果の表示 ⇒ 0〜 を選択 -->
【解析結果の表示メニューで,“4”とキーインすると,飛行性能推算結果が次のように得られます.】
表(a) 計算条件
乗員・乗客数 Npassen= 400 (名)
ペイロード Wpay= 0.8490E+01 (tf)
離陸重量 Wto= 0.2470E+03 (tf)
自重比の統計値増加量= 0.0000E+00 (%)
主翼面積 S= 0.4280E+03 (m2)
スパン b= 0.6090E+02 (m)
平均空力翼弦 CBAR= 0.7950E+01 (m)
アスペクト比 A= 0.8665E+01 (−)
先細比(主翼) λ= 0.2300E+00 (−)
前縁後退角 ΛLE = 0.3500E+02 (deg)
上反角 Γ= 0.6000E+01 (deg)
胴体長さ LB= 0.6370E+02 (m)
翼面荷重 Wto/S= 0.5771E+03 (kgf/m2)
巡航燃費 bJ= 0.5600E+00 (kgf/hr)
巡航推力比 ETO= 0.2720E+00 (−)
巡航条件 0.3500E+05(ft), 0.8400E+00(M)
(VEAS= 0.2695E+03(kt),Vcr= 0.2491E+03(m/s))
表(b) 重量の内訳
自重比 Wempty/Wto= 0.4342E+00 (−)
人+ ペイロード比 Wfixed/Wto= 0.1963E+00 (−)
燃料重量比 Wfuel/Wto= 0.3695E+00 (−)
自重(入力値) Wempty= 0.1072E+03 (tf)
着陸重量 WLD= 0.1610E+03 (tf)
燃料重量 Wfuel= 0.9126E+02 (tf)
(入力値 0.1170E+03⇒ 0.1170E+03 (キロリットル))
表(c) 飛行性能(計算結果)
航続距離 R3= 0.10097E+05 (km)
人・km/燃料1リットル= 0.34521E+02 (人・km/L)
航続時間 E3= 0.11260E+02 (hr)
離陸滑走路長 sTO= 0.22495E+04 (m)
〃 滑走距離 s0= 0.13041E+04 (m)
〃 CLmaxTO= 0.15437E+01 (−)
着陸滑走路長 Ld= 0.14760E+04 (m)
〃 滑走距離 L0= 0.59041E+03 (m)
〃 CLmaxLD= 0.22933E+01 (−)
接地速度 VTD= 0.11450E+03 (kt)
離陸推力 Tto= 0.70000E+02 (tf)
巡航に必要な推力 = 0.14073E+02 (tf)
表(d) 巡航時の空力特性
有害抗力係数 CD0= 0.18713E-01 (−)
誘導抗力の係数 k= 0.41535E-01 (−)
巡航時迎角 α= 0.27860E+01 (deg)
揚力係数 CL= 0.45686E+00 (−)
抗力係数 CD= 0.27382E-01 (−)
揚抗比 CL/CD= 0.16685E+02 (−)
--<以下はブレゲー最適巡航条件(CL,V一定)>--
最適巡航迎角 α= 0.28939E+01 (deg)(参考)
最適揚力係数 CL= 0.47455E+00 (−) (参考)
最適抗力係数 CD= 0.28066E-01 (−) (参考)
最適揚抗比 CL/CD= 0.16908E+02 (−) (参考)
最適巡航速度 Vcr= 0.24440E+03 (m/s)(参考)
飛行機の縦系の飛行特性(安定性・操縦性)の解析についての詳細な検討
結果が次のように
得られます.安定性・操縦性の解析とは,飛行機の尾翼の設計に対応します.回転運動を伴う
6自由度の運動方程式を解く必要がありますので,これまでは時間のかかる作業でした.
KMAPを用いると,安定性・操縦性の解析を行い,設計基準を満足するかどうかを表示します.
具体的には,以下のような解析を行います.
【縦系の飛行特性(安定性・操縦性)解析】 (機体固有)
@長周期モードの減衰比と振動数
A速度安定の条件
B飛行経路安定
C短周期モードの減衰比と振動数
D短周期モードのωsp・Tθ2
E短周期モードの加速感度n/α
F短周期モードのCAP (Control Anticipation Parameter)
G縦静安定と重心後方限界
HCAPによる重心後方限界
I離陸引き起こしと重心前方限界
J転覆角と重心後方限界
K重心許容範囲と 主脚位置
【具体的には,上記解析結果の表示メニューで,“8”とキーインすると,解析結果が次のように
得られます.】
ここに示した飛行特性解析は機体固有の場合ですが,制御系含みの場合についても解析
可能です.特に,制御系を含んだ場合の飛行特性解析はこれまで難しい領域でしたが,KMAP
では自動的にシミュレーション計算等を行うことにより解析を可能にしました.この制御系含み
の場合は別途説明する予定です.